ブログ
相続遺言
2020.05.01
「察する文化と事業承継制度のギャップ」
こんにちは。SUBIRA(スビラ)代表の中村です。
中小企業を支援するために、国の様々な制度があります。
「低利融資」「補助金」「助成金」「納税猶予」「免税」など・・・。
国としては、何としても事業承継を進めたいということで、様々な制度を打ち出しています。
ではポイントは何か?
それは「コミュニケーション」と「後継者の数字力」です。
弊社に相談が寄せられる事業承継の相談で多いのが、
「後継者には任せられない」(現経営者言)
「現経営者が譲ってくれない」(後継者言)
という相談です。
このような場合、よく話を聞いてみると
①相手が本心で何を考えているか知らない
②そもそも、しっかり相手の考えを聞いたことがない
③後継者が決算書を見たことがない(見てても把握していない)
ということが非常に多くあります。
要するに、制度云々の前に、
○しっかり話す(コミュニケーション)
○自社をしっかり見る(感覚でなく数字で理解する)
ということをしていないのことがネックになっているのです。
これらは「察する文化」の日本人らしい特徴ですが、創業者と後継者という全く経験の違う人間が共同で行う作業であり、感覚だけでは進みません。というよりむしろ、「感覚だけで捉えているから進まない」ということがあると考えています。そんなこと?と感じるかもしれませんが、これが現場に身を置いて感じる現実だと思います。
これからの日本の事業承継を進めるためには、
①事業承継の全体像を理解しつつ、
②社内コミュニケーションと、
③より深い数字の理解を促せる
専門家が圧倒的に必要だと感じます。
これらを
1.わかりやすく説明し、
2.柔軟に促す
ことができる専門家が、これからの日本の事業承継を進めるキーマンになると考えています。
2020.04.30
「2020コロナ後の時代〜豊かなバラエティーと情緒〜」
こんにちは。SUBIRA(スビラ)代表の中村です。
現在、多くの識者が、オンラインでコロナ騒動後の世界(アフターコロナ)についての意見を発表しています。
「生き方、働くことの価値観が転換する」「経営を見直す必要がある」など時代が大きく変わるという発言が多くあるように感じます。
この状況に身を置き、私自身も確実に歴史の大きな転換点に生きていることを感じます。
以前から2020年が時代の転換期になると言われてきました。本当に2020年になった途端にこの状況になり驚いております。時代の変化は70年周期で起こるという説があります。明治維新、戦争、そして今回のコロナ。
そして私自身は、この5年ほど次の70年の社会について考えてきて、以下のようになると考えています。
一人一人が違う音色を奏でる前提で、それらが集まって組織、社会が醸成されていくようになると思います。それぞれの音が全体の中で役割をしっかり果たすことで美しいハーモニーが生まれます。調和に向かって行くためにも、個が鮮明になることが求められると思います。多様性ということを意識するまでもなく、会社も個人もバラエティー豊かになると考えています。
もしそうなるとすると、一般化・抽象化がしにくく、具体的状況を見て対応する柔軟性が必要になります。設定した目標・計画は臨機応変に変化させ、なぜ達成するのかというその先の「目的」が重要になります。
個人の目的・組織の目的、それに向かう道筋やリソースもバラエティー豊かで、面白い人や会社が増えると思います。
「豊かな情緒が貴重な能力になる」
AI、コンピューターは形容詞(特に心地いい、爽やか、懐かしいなどの体感覚)が苦手だと思います。この部分は人間らしさを発揮できるところだとすると、その源泉は「情緒」だと思います。その場を深く感じる力(深いところで感じ入る力)、そしてそれを表現する力(アートと論理性)、それを支える知識と体験、これら全ての源泉が情緒だと考えています。
以上は、私個人の願望でもあります。情緒豊かなバラエティーに富んだ人が活躍する社会がこれからの豊かな社会を作り出して行くだろう(行ってほしい)と感じています。