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2025.09.16
今朝の気づき、心のノートに #12 寄り添う
2025年9月16日 寄り添うということ
朝、近所から小さなやり取りが聞こえてきました。
小学校3年生くらいの女の子が「お母さん、トイレ行ってもいい?」と尋ねると、出発直前のお母さんが「急いで!間に合わなくなるよ」と声をかけます。
すると女の子は「やだ、我慢できない!」と主張し、お母さんは「あなたはできる子だから我慢できる!!」と励まします。
女の子は「怒らないで、優しく言って」と返すのです。
怒られる前に「優しく言って」と伝えられる子。
その声を受け止め、言葉を選び直すお母さん。
そんな親子のやり取りを耳にしながら、「寄り添う姿勢」について考えさせられました。
先日、打ち合わせでご一緒したサッカー指導者の方から、幼稚園での指導についての出来事を伺いました。
園長先生から「もし“集合”と号令をかけても、一人だけ集まれない子がいたらどうしますか?」と問われたそうです。
指導者の方は「その子が来るまで待ちます」と答えました。
すると園長先生はこう言われたのです。
「当幼稚園ではその子のところにみんなで集合します。
できる子に合わせるのではなく、できない子の気持ちに寄り添うことを大切にしているのです。」
子どもは一人ひとり違います。
「できる子」に合わせて速さを求めるのではなく、
「まだできない子」に寄り添いながら、みんなで一緒に歩んでいく。
その温かい考え方に、深く心を打たれました。
私たちの会社とお客様との関係も、同じだと思います。
「できていること」だけを見るのではなく、
「まだ課題や悩みがある部分」に耳を傾け、一緒に歩んでいく。
そこに本当の信頼関係が生まれるのではないでしょうか。
『寄り添う』姿勢を大切にしながら、これからも共に成長していきたいと思います。
2025.09.08
今朝の気づき、心のノートに #11 人類の歴史と
2025年9月8日 人類の歴史と『助け合い』の仕組み
社会保障って、実はすごく人類の歴史と深いつながりがあります。
まだ国に制度がなかった昔から、病気やケガ、障害などで弱い立場になる人は必ずいました。そんな時に社会や村が「その人を排除する」のか「助け合って支える」のかで、その共同体の行く末が変わっていったんです。
排除を選んだ社会は長く続かず、結局なくなってしまいました。
反対に「助け合い」を選んだ社会は生き残り、人類全体としても存続できた。つまり、相互扶助(お互いを助け合うこと)は、人間が生き延びるために欠かせない仕組みだったんです。
第一次世界大戦のあと、ヨーロッパでは戦地から帰ってきた多くの負傷兵が社会に戻りました。その人たちをどう支えるのか、という課題が大きなきっかけとなり、社会保障制度が形づくられていきました。また産業革命の頃には、格差がどんどん広がり、経済的に弱い立場の人を守る必要性が高まったことも、制度づくりの後押しになりました。
いま私たちが使っている日本の社会保険や労働保険の制度も、もとをたどれば「人間は助け合わないと生き残れない」という歴史の学びからできあがったものなんですね。
ただ、制度があるだけではうまく機能しません。
実際に社会の中で回していくためには、つなぎ役やサポートする人が必要です。そこで役割を果たすのが、私たち社会保険労務士や行政書士。制度をお客様にとって使いやすい形に整えたり、スムーズに回るように支援したりしています。
だから私たちの仕事は、単なる手続きや書類作成ではなく、歴史の中で大切にされてきた「助け合いの仕組み」を、現代の社会にしっかりと根付かせることでもあるんです。
制度を味方につけて、安心して事業を続けられるように。
そんな思いで、日々サポートをさせていただいています。
2020.05.01
「察する文化と事業承継制度のギャップ」
こんにちは。SUBIRA(スビラ)代表の中村です。
中小企業を支援するために、国の様々な制度があります。
「低利融資」「補助金」「助成金」「納税猶予」「免税」など・・・。
国としては、何としても事業承継を進めたいということで、様々な制度を打ち出しています。
ではポイントは何か?
それは「コミュニケーション」と「後継者の数字力」です。
弊社に相談が寄せられる事業承継の相談で多いのが、
「後継者には任せられない」(現経営者言)
「現経営者が譲ってくれない」(後継者言)
という相談です。
このような場合、よく話を聞いてみると
①相手が本心で何を考えているか知らない
②そもそも、しっかり相手の考えを聞いたことがない
③後継者が決算書を見たことがない(見てても把握していない)
ということが非常に多くあります。
要するに、制度云々の前に、
○しっかり話す(コミュニケーション)
○自社をしっかり見る(感覚でなく数字で理解する)
ということをしていないのことがネックになっているのです。
これらは「察する文化」の日本人らしい特徴ですが、創業者と後継者という全く経験の違う人間が共同で行う作業であり、感覚だけでは進みません。というよりむしろ、「感覚だけで捉えているから進まない」ということがあると考えています。そんなこと?と感じるかもしれませんが、これが現場に身を置いて感じる現実だと思います。
これからの日本の事業承継を進めるためには、
①事業承継の全体像を理解しつつ、
②社内コミュニケーションと、
③より深い数字の理解を促せる
専門家が圧倒的に必要だと感じます。
これらを
1.わかりやすく説明し、
2.柔軟に促す
ことができる専門家が、これからの日本の事業承継を進めるキーマンになると考えています。